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水虫の原因菌【白癬菌】のメカニズム

2019年12月22日

水虫の原因菌を白癬菌と言います。皮膚糸状菌とも呼ばれる白癬菌、白癬菌属と小胞子菌属・表皮菌属に分類されます。その中でも白癬を起こす皮膚糸状菌は世界に40種類以上いると言われていますが40種類以上すべてが日本にも存在しているわけではなく、そのうちの10種類程度です。人だけでなく動物にも感染するため、犬や猫などのペットを介して水虫になってしまったというケースもあり自身のみならずペットの皮膚の状態も日頃から観察しておかねばなりません。動物はかゆみなどの症状を訴えてくるようなことはありませんから、飼い主にかかっています。
ちなみに、皮膚糸状菌によって起こる病気は白癬以外にも黄癬・渦状癬もあります。ただ現在は黄癬も渦状癬も日本にはありません。欧米では白癬を皮膚糸状菌症と同じ意味で使用しているようです。

白癬菌が栄養源とするのがケラチン、皮膚の表面を覆う角層に多く存在する蛋白です。粘膜部分にはケラチンは無いため、口の中や膣内に感染するようなことはありません。ですが、角層が変化した毛や爪にだって栄養源となる蛋白はたっぷりなので、しらくもや爪水虫といった症状が起こることもあるのです。

白癬菌が皮膚に接触した時点ではまだ感染とは言えません。ただ24時間かけて皮膚の中へと入っていき増殖を続ける中で免疫力が働いて様々な症状が起き、そうなったらすでに感染者と見なされます。そうなる前に洗い流すことで予防になるというのは科学的にも証明されており、毎日のフットケアは重要になるでしょう。

原因である白癬菌がかゆさや皮膚の炎症といった症状を引き起こしていなくとも、中で増殖している状態であれば感染していると言えます。酢水に漬けたり氷を当てたりといった様々な民間療法には完治させる力はありません。あくまで菌の勢力を弱める役割しかなく、そういった科学的根拠さえなくてとりあえず体に良さそうなものを使ってみたというだけのやり方も広まっていたりするのです。抗真菌薬を使用しないと治らない病気という認識も持っておく必要はあります。

抗真菌薬も様々あるのですが、いずれもが白癬菌の細胞膜の生合成を阻害するという効果を持っています。つまりは服用することで、これ以上は増殖しないように止めてくれるのです。人の免疫力もあるにも関わらず自然治癒しないのはそれ以上のスピードで増えていくから、その動きさえ止めれば免疫で打ち勝ちやがては追い出してくれるでしょう。

ただ何となく中年男性がかかる病気というイメージしかない方も多いのですが、皮膚のどこにでも感染すること、そしてどこが患部となるかで症状が全く違ってくることを知っていて、感染経路も理解していれば予防も出来るでしょう。抗真菌薬の役割を知っていれば、とりあえず面倒だからと放置しておくことはもちろん漂白剤を皮膚の表面に塗ったりといった危険な民間療法に手を出してしまうようなことはないはずです。